ネットノグラフィーにおけるデータ収集の手法
概要
- ここでのデータやデータ収集(data collection)がどのようなことを意味するのかを説明する
- 三つの具体的なデータ収集の活動(opperation)がある
- Investigative
- interactive
- immersive
- これらの三つは複合して使用することができる
ネットノグラフィーのデータ
ここで言うデータとは量的なものを指すものではない。
データは信頼できる情報であり、根拠となり得るものである。研究において、データは情報的な原材料であり、それらは以下のいずれかの方法で現れるものである。作成される(実験のような手続きを経て)、観察される、収集される。
ネットノグラフィーでは、科学的な観察者が何らかの情報をデータとして分類し、研究プロジェクトを開始するまでは、データは存在しない。
情報は、事実がそうであるように、もはや「そこにある」データとして純粋な形で存在しているわけではない。それらを集めることで、情報の痕跡をデータに変え、さらに事実へと変えるのである。事実とは、人間の手によるものであれ機械によるものであれ、収集され、測定されなければならない。事実とは観察されなければならない。データはサンプリングされ、その規則が解明されなければならない。有意義な何かを発見するまでの過程でテストされなければならないが、特定のデータが存在するようになるまでの発見の複雑なプロセスは、それらの開示を解釈しなければならない重要な出来事である。
情報→データ→事実
そして、このデータが生み出される際には、観察者の取捨選択や手法が情報を脚色されてしまう。
三つのデータ収集の活動
調査的なデータ収集の活動
- 人々のソーシャルメディア上でのコミュニケーションの保存されたアーカイブやそれらのリアルタイムの記録により作成された大量の情報の痕跡から選択される。
- データは研究者の記述や質問から直接生み出されるのではなく、不特定多数の他者によって生み出される。
- 情報の痕跡は選択によって調査的なデータへと形作られる。その上で、ネットノグラファーの興味、その人の観点、観察者の効果からの影響を受けざるをえない。
インタラクティブなデータ収集の活動
- インタラクティブなデータ収集の活動は研究者の対象との干渉や、質問などの結果によって集められるデータであり、それらすべては質問と質問者の痕跡を抱えている。
- インタラクティブなデータ収数の活動は、オンラインインタビュー、調査票の公開、DMやメールを通した会話や質問などを含む。
没入的なデータ収集の活動
- 没入的なデータ収集の活動は、他の活動と同様に、公開・非公開のオンラインコミュニケーションを通じて流れる膨大なソーシャルメディア情報から、ネットノグラフィーのデータとなるべきものを評価し、選別するが、ここでは、より「深い」データ、詳細にわたる記述的または情報量の多いデータに焦点を当てる。
- 没入型の操作は、そのデータの元の文脈をできる限り保存しようとする。これを実現するために、ネットノグラファーの没入ジャーナル(エスノグラファーのフィールドノートに相当するもの)に詳細な記述や説明を記録する。この没入ジャーナルに含まれるデータは、調査の過程も反映しており、訪れたソーシャルメディアサイト、たどった手がかり、選ばなかった経路、探究したアイデア、元々の考えなども含まれる。
ネットノグラフィーではこれらの三つの異なる活動は、研究のリサーチクエスチョンもしくは、その状況に応じて別でもしくは複合して行われる。多くの場合これらは内容的に時間的に重複する。